笑って泣けるかも?浅田次郎の小説『椿山課長の七日間』

こんにちは、ルナールです。

あなたは読書はお好きですか?

私は、通勤で電車を使うことがなくなってからは読書をする機会がめっきり減ってしまい、せっかく買った小説などもそのまま放置してしまっていたんですが、先日思い立ってとある小説をいっきに読んでみました。

それが、泣ける小説としてネットで紹介されていた浅田次郎さんの『椿山課長の七日間』という作品。

これ、たしかに泣けました。といっても、号泣ではなく、自然とスーっと涙が流れているとかウルウルするというかんじ。

椿山課長の七日間 表紙

デパートの花形である婦人服売り場の課長椿山和昭(46歳)は多忙な生活を送っていたが、ある日、突然死してしまう。

訳の分からないまま、あの世とこの世のあいだにあるという役所のような場所で生前の自分の罪に見合った講習を受けさせられ成仏することを促されるが、どうしてもその判定に納得できず、また、やり残したこともあるからと異議申立てをし、美女の姿を借りて3日間だけこの世に舞い戻ることが許されることに。

ただし現生に戻っているあいだは、「自分の正体を明かさないこと・復讐をしないこと・制限時間を守ること」という3つの約束ごとがあり、万が一それを破ると『こわいこと』になるという。

はたして、3日間という短い時間で椿山はその3つの約束ごとを守りつつ心残りなことを解決することはできるのか

あらすじはこんな感じです。

冒頭にも書いたように、作者は、『鉄道員(ぽっぽや)』や『天国への百マイル』など有名作品をたくさん世に送り出している浅田次郎さん

私は一気読みしましたが、途中ちょっと文字が多いところを読み飛ばして(笑)5,6時間ぐらいかかったかなぁ。

そして、タイトルは『椿山課長の~』ってなっていますが、物語のメインになる人物は他にもいて、むしろ後半はそっちの方がメインになっていくので、椿山課長の存在感がちょっと薄くなってましたね。

読み終わった感想としては、なんだか、登場人物ほとんどの心情がとても複雑で、私には理解が追いつかなかったり、納得ができたりできなかったりっていう感じでした。

本当はそれぞれの人物について細かくいろいろと感想とかを書きたいんですけど、次々と明らかになる真実がとても興味深くて何を書いてもネタバレになってしまうような気がするので、この記事では控えておこうと思います。

でも、読みながら、「お~、そうくるか」「マジか!?」「ん~まあそうだよねぇ」「え、なんで?そりゃないわ」っていうかんじで、共感したり納得できなかったり色々な感情が目まぐるしく出てきて退屈はしませんでしたし、つぎの展開が気になってついついずっと読んでしまう作品ではないかと思います。

あと、人物どうしの関係性がどんどん繋がっていくのもおもしろかったですね。

もともとこの本を買ったきっかけっていうのは、なんか無性に号泣したくなったからなんですよね。

そういうこと、ありませんか?

ストレス解消したいのか分からないけど、とつぜん無性に「泣いてスッキリしたい!!」って思うことがあるんですよね。

ちなみに、意識的に泣いてスッキリすることを『涙活(るいかつ)』なんて呼んだりもするらしいんです。

で、そんなときに、なにか号泣できる本はないだろうかと思ってネットで調べていたら、「泣ける本」として紹介されていたのがこの本だったんですよ。

小説

まあ結果的には、残念ながら期待してたような号泣はできなかったですけどね。

でも、思わずスーっと涙がこぼれてしまうような涙があふれてくるような場面は何度かあったし、もしかしたら、誰に共感できるか?誰に感情移入ができるか?によって泣ける度合いは違ってくるのかもしれません。

登場人物がいろいろ複雑なのでね。

あと、重くなりがちな内容の割にはところどころユーモアも散りばめられていたから、暗くて重いだけの気分にはならなかったし(個人的には背表紙とかの謳い文句のような「笑って泣ける」っていうほど笑えはしなかったですけど)、とにかくいろいろと考えさせられる作品ではありましたね。最後の最後まで

もし少しでも興味を持っていただけたら、空いている時間にでも読んでみてくださいね。

ちなみに、この作品はいくつかの出版社から出ているようで、私が持っている(上で紹介した)哀愁漂う表紙のものの他に、かわいらしい表紙のものもあるようですよ。

まあ、ちょっとこの表紙だと内容には合っていないかなって気もしますが(^^;)

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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