こんにちは、ルナールです。
年齢を重ねていくと、年を取ることに対する恐怖心って少なからずありますよね。
もちろん金銭的なこともそうだけど、「自分はいつまで元気で動けるんだろう?」とか「はたして自分が老人(と呼ばれる年齢)になったときに、どれぐらい日々の生活を楽しめているんだろうか?」とか。
今回は、そんな不安を吹き飛ばしてくれるような、平均年齢83歳のヒップホップのダンスチームの活動を追ったドキュメンタリー映画『はじまりはヒップホップ』をご紹介します。
どんな内容?
ストーリー
ニュージーランドの東側、人口8,000人の島、ワイヘキ。のどかな島で誕生したダンスグループ、「ヒップ・オペレーション・クルー」。 “ 世界最高齢ダンスグループ”の彼らが挑戦しているのは、なんとヒップホップダンス!94歳のスターダンサーに、83歳の元オペレッタ歌手、 主婦歴70年の93歳、杖が相棒の94歳、73歳の若手…超個性的なメンバーたちは、振り付けを考えるのも一苦労。 そんな中、彼らのマネージャーで振付師でもあるビリーがある目標を提案する。それは…エンターテインメントの最高峰・ラスベガスで行われる 世界最大のヒップホップダンスの大会に出場しよう!!
耳慣れないリズムに、昔のようには動かない体。持病もあるし、なにかあれば家族に迷惑もかかる。ラスベガスまでの旅費もないし、パスポートもない。 前途多難ではあるけれど、それでも彼らには“ 勇気”がある。悪戦苦闘もジョークで笑い飛ばしながら、メンバーは一つ一つの問題を乗り越え、「ラスベガスに行く」 という夢のために一直線に進んでいく。新しい世代や音楽との出会いを楽しみ、「今が一番楽しい!」と語る前向きでチャーミングな彼らの姿に、笑顔をもらえること間違いなし!
これは、実在する世界最高齢のダンスチームがラスベガスの世界大会に出場するのを目指すまでのドキュメンタリー映画。
平均年齢83歳のおじいちゃん・おばあちゃんたちがヒップホップをやるって、それだけでもう、そのチャレンジ精神とか人生を楽しもうとしている感じに尊敬と称賛しかないです。
あと素晴らしいなって思ったのが、このダンスチームに対する若者たちの温かい反応。
練習のなかで若者のダンスチームとの交流があるんですが、その様子も見ていてほのぼのとした気持ちになるし、ダンスを披露する会場に来ていた若い観客たちの反応も温かくて、ヒューヒューピーピー拍手喝采でめちゃくちゃ盛り上げてくれる。
予告編でも会場の雰囲気が分かるので、見てみていただければと思います。
この若者たちの温かさと盛り上がり。
ヒップホップ=若者の文化みたいなところがあって、それだけで嫌ってしまうというか拒絶反応を示す大人も多いんじゃないかと思うんですよね。私も、嫌いじゃないけど積極的には聴かないですし。
でも、ヒップオペレーションクルーのメンバーたちは、「ダンスの動きは好きだけど、音楽はあんまり好きじゃないわね」とは言いながらもちゃんと振りを覚えてちゃんとヒップホップを楽しんでいる。そういう、ヒップホップに対するリスペクトというかそういうものを、見ている若者たちも感じているから温かく迎えてくれているのかなとも思いました。まあもちろん、画面には写っていないだけで、中には冷めた目でみている人もいるでしょうけどね。
あと、若者たちのなかにも、お年寄りがヒップホップを踊っていることで勇気づけられている人もいるのかなぁって。「自分はあと何年ダンスができるんだろうか」っていう不安を抱えている子でも、「なんだ。年をとってもダンスってできるんじゃん!!」っていう感じで。
そしてこの映画は、自分の老後のこともそうだけど、両親のこととか祖父母のことを考えるきっかけにもなるのかなとも思いました。
映画の後半では、ラスベガスに行けることが決まったものの、旅費のこととか健康のことに関する問題も出てきます。
今後の生活のことを考えたら、お金は使わずに貯めといたほうが良いのではないか?
長旅で体調を崩したりケガをしてしまったら家族に迷惑がかかるのではないか?
入院中の夫を置いてまでラスベガスには行けない・・・などなど。
「もし自分の両親がそういうことを言い出したらどうするかな?」って思わず考えちゃいました。
お金に関しては、べつに本人たちの好きに使ってもらって構わないし、もし旅費が足りないなら多少の援助はしたいとなは思う。でも、やっぱり体調とか怪我は心配だから・・・うーん、反対しちゃうかなぁ。でも、もし本人たちがこれに生きがいを感じているのを知っていて「どうしても行きたい!」って言われたら断れないかなぁ。じゃあいっそ私も一緒について行くか。とか。
逆に、もし自分がこのお年寄りの立場だったら、「一生に一度の機会かもしれないしこのために頑張ってきたんだから、絶対に行く!!反対してくれるなよ!」って思うんだろうなぁ。そう思うと、やっぱり両親にも反対はできないなぁとか、とにかくいろいろと考えましたね(笑)
まあとにかく、「どうせ年をとるなら、歌って踊れるファンキーなお年寄になりたい!」と思っている私にとってこの作品にはとても励まされたし、両親にも人生を楽しんでもらいたいからそのときは協力しようと思わせてくれる、そんな映画でした。
ヒップ・オペレーション・クルーとは
映画を見ていてこのチームのことがとても気になったんですが、作中ではあまり語られていなかったので、ちょっと調べてみました。
名前の由来は、メンバー全員が腰(ヒップ)の手術(オペレーション)をしていたからだとか。なんかおしゃれ(笑)
もともと、2012年に彼らがフラッシュモブをした動画がネットで公開され、それが話題になった(再生回数300万回らしい!?)のがきっかけで2013年に正式にチームを結成したらしいです。
ちなみに、そのフラッシュモブの映像を探してみたら、それらしき物がありましたよ。この動画、音楽もダンスもなんかクセになっちゃうので、映画本編には興味がなくても、この動画は見てほしいぐらい。
始まるのを待っているメンバーらしき人たちがソワソワしてるのが可愛らしいし、みんな楽しそうでこれを見ていると自然と笑顔になれちゃいますね(^-^) 映画に出ている人たちの姿も確認できます。
それにしても、どういうきっかけかは分からないけど、誰かが「ヒップホップやりませんか?」って声をかけて、それでじゃあやってみようかなって足を運ぶその好奇心と行動力がすばらしい!
映画の中では30人強もの人数が集まってるし、このフラッシュモブの時点ではもっと人数も多そうですしね。
2020年現在、このチームがまだ活動をしているかは不明ですが、2019年には日本の同じようなお年寄りのヒップホップチームが(日本にもそういうチームがあるんですね)ニュージーランドに行きヒップオペレーションクルーのメンバーと交流をしたという記事を見かけました。
まあ、メンバーは変わっているかもしれないけど、きっと彼らは今でも元気にヒップホップを楽しんでいることでしょう。
どこで見られるの?
『はじまりはヒップホップ』は、動画配信サービスで見ることができます。この作品を配信しているのは、以下の2つです。(なお本ページの配信情報は2020年4月6日時点のものです。最新の配信状況は各サービスの公式サイトをご確認ください。)
・prime video
・U-NEXT 31日間無料期間あり
冒頭にも書いたように、私は年を取ることに対する恐怖心とか不安はあります。ふだんは風邪でさえあまりひかないような健康体だから、なおさら。
それに、新しいことを始めようとするとけっこう労力も必要だし、この歳で始めて大丈夫なのかなという不安はありますが、この映画を見ると励まされるし、「大先輩たちがこんなに頑張ってるし楽しそうなんだから、自分も負けておれん!!」って気持ちになりますね。
まあそこまで深く考えなくても、「へぇ、お年寄りがヒップホップねぇ。どれどれ」ぐらいの軽い気持ちで見ても楽しい作品だと思いますし。
もし興味を持っていただけたら見てみていただければと思います。上で紹介したフラッシュモブだけでも、ぜひ。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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